
私は戦争について何も知らない。
本当になにも知らないんだなぁ。
昨日やっと百田尚樹の『永遠のゼロ』を読んだ。
歴史は、学生時代から大嫌いで、
戦争ものは、映画も小説も避けてきた。
なぜか?
過去に目を向けるよりも、今を生きるのが精一杯だった。っていうのは言い訳で、ただ、暗記する意味がないと思っていたからかな。ただ単に、想像力が乏しかったんだと思う。
そんなおバカが歴史に興味を持ち始めたのは、井筒和幸監督の映画『パッチギ』だったが。あれを見てから、自分の中で歴史に向き合う姿勢が変わった気がする。
今回は、先輩の『すごく良かった』という話を聞いて、この小説を借りた。この本は、今まで私が避けて通ってきた道の重大さを、血糊のようにべったりと、何度も何度も刷り込んでくれた。
あらすじは、太平洋戦争の航空隊に配属された青年の物語。娘に会うまではなんとしてでも死なないと決めた宮部久蔵が、なぜ、終戦間際に特攻隊を志願したのか。記憶の断片を揃うとき、明らかになる真実は…?みたいな話。
そんなことがあったと知らなかったこと、避けてきたことを心底後悔した。
読み終えた後の、行き場のないこの悲しみをどうしたらいいかわからなくて、声を出して泣いた。
そのあと友達に電話をしまくった。
生きるって、なんだろう。
人は何のために生きるのかな。
今戦争が起きたら、私たちはどんな行動にでるのかな。
と、高校生の時に考えるべきことが、今になって私の頭を占拠した。
戦争に行った人に謝りたくなった。
知らないとは、罪なんですね。
でも自分がそのことについて知らないということを知るっていうことに、恥よりも、興奮を覚えた。もっともっと知りたい。
今度は不毛地帯でも読もうかな。